3.2 呼吸器系の構造と機能: 機能評価 関わる筋群 トレーニング効果 ガス交換の仕組み

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3.2 呼吸器系の構造と機能

吸入した空気は鼻腔や口腔を通じて呼吸系に入る。咽頭、喉頭、気管を通った空気は左右の肺、気管支から肺胞へ運ばれ、ここで血液との間で酸素と二酸化炭素の交換が行われる。呼気は逆の過程を経て鼻腔や口腔から外界へと排出される。肺の下には呼吸にとって非常に重要な筋肉である横隔膜がある(図6)。

3.2.1 呼吸器系の機能評価(図7)

肺容量のうち1回換気量 tidal volume というのは1呼吸あたりの呼気・吸気量であり、運動に伴って増加する。呼吸の深さは運動強度が高くなるに連れて大きくなる。呼子吸気量 inspiratory reserve volume は通常の吸気以上に吸い込むことのできる最大量であり、また同様に努力して呼出できる量を予備呼気量 expiratory reserve volume という。これらは運動により呼吸の深さが徐々に増加するため、運動に伴って減少する傾向を持つ。1回換気量、予備吸気量、予備呼気量を合わせたものが肺活量 vital capacity である。しかし最大に努力して呼出しても、肺の中には空気が残っており、これを残気量 residual volume という。肺活量と残気量を合わせたものが全肺容量 total lung capacity である。
一般に呼吸による換気能力は、一定時間に呼出し得る最大呼気量によって評価されるが、健康な人は肺の中の空気を1秒間に75~80%、3秒間に95~100%呼出することができる。喘息や気腫といった肺疾患の患者はこれらの値が極めて低く、従ってガス交換の効率が悪いので、持久力が制限されてしまう。毎分換気量は1回換気量、すなわち1回の呼吸の深さと呼吸頻度の積に等しく、これが多ければ多いほど酸素摂取量(1分当たり身体で消費される酸素の量)と二酸化炭素排出量が大きいことになる。

3.2.2 呼吸に関わる筋群

呼吸に関与する筋肉は横隔膜である。呼吸筋として、安静時には横隔膜と外肋間筋がはたらく。また運動時には斜角筋や胸鎖乳突筋が、横隔膜や外肋間筋を吸気中に助ける。吸気は安静時には大きな筋活動なしに行われるが、運動中には空気を素早く肺から出し入れしなければならないので、横隔膜や内肋間筋がはたらく。

3.2.3 呼吸器系機能のトレーニング効果

運動中には1回換気量が増加するが、これは予備吸気量が減少するためである。また、予備呼気量が減少するために吸気量が増加する。トレーニングによって、安静時の肺容量(1回呼換気以外)を増やすことができる。したがって、予備吸気量や肺活量、総肺容量はトレーニングによって増加する傾向がある。この傾向は、水泳選手において顕著である。水中では息を吐き出す時に呼気に大きな抵抗がかかり、これが肺を大きくするための刺激となるからである。他の種類の有酸素性運動、例えば自転車こぎやランニングも肺容量を増加させる効果があることがわかっている。1回換気量はトレーニングによって変化しない。鍛錬者は非鍛錬者に比べ、主として肺容量が大きいため最大換気能力が高く、また最大酸素摂取量、二酸化炭素排出量が多い。

3.2.4 ガス交換の仕組み(図10)

呼吸に関連した因子で重要なものに、ガス交換がある。ガスは分圧の高いところから低いところに向かって流れる性質がある。酸素分圧は肺胞が約100mmHg、静脈が約40mmHgである。従って酸素は肺胞の毛細血管に流れ込む。逆に二酸化炭素分圧は静脈が約46mmHg、肺胞が約40mmHgであるため、二酸化炭素は静脈から肺胞へと移動する。ガス交換の速度は速く、また循環に要する時間も非常に短いために、安静時には0.75秒、運動中には循環速度が増加するため0.3~0.4秒という短い時間でガス交換が可能である。しかし、高所では分圧が低いため、完全なガス交換が行われない。肺胞拡散容量は安静時から最大運動にかけて増加する。これは肺胞を取り囲んでいる毛細血管が拡張し、ガス交換が容易になるためである。また、トレーニングを積んでいる人は肺容量が大きいため、肺胞拡散容量が高い。すなわちトレーニングによって酸素を血液の中に送り込む能力が高まるといえる。このほかに肺胞拡散容量に関与する因子として、拡散経路、肺胞膜の特性(特に肺胞から血液への拡散)、組織液、毛細血管膜、血漿の特性と赤血球の濃度などが挙げられる。


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